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2016-04-04 (Mon)
公益財団法人「全国里親会」(東京都港区)が、里親制度に関する
調査研究事業のために国から交付された補助金のうち年間400万円以上を、
事務職員1人分の人件費全額に充てていることが分かった。
職員は事業の経理処理などには携わっているものの、団体の事務全般を
担当している。
専門家は補助金の一部目的外使用に当たる可能性を指摘する。

 同会を巡っては、2012年度以降の決算書を適正に作成していないとして、
監督する内閣府が修正を求めている。内閣府は今後、公益認定法に基づく
立ち入り検査を実施し、決算書作成の経緯などを詳しく調べる方針。

 調査研究事業の補助金は厚生労働省が12年度に設け、別の団体を経由して
同会に交付している。
交付要綱は、事業に必要な報酬や旅費、備品代などを補助対象としている。

 同会の職員は旧厚生省OBの事務局長を含め2人。同会が公開した決算書など
によると、遅くとも13年度以降、うち1人分の人件費(社会保険料など含む)全額を
補助金で賄っていた。各年度の補助金1391万円から13年度は約440万円、
14年度は約420万円、15年度は約510万円を充てている(15年度は予算ベース)。

 一方で同会は調査研究事業のため毎年度、福祉マネジメントの修士取得者など
1人を研究員として委嘱し、13年度約210万円▽14年度約260万円▽15年度
約250万円(予算額)の謝金を補助金から支出している。

 事業を巡り研究員を務めた女性がパワーハラスメントを受けたとして同会などに
賠償を求め提訴しているが、訴訟記録の中で同会側は、補助金で人件費が
賄われている職員の仕事について「事務であり調査研究ではない」と説明している。
補助金からの人件費支出について同会事務局長は「厚労省と協議して予算計上して
おり全く問題ない」と説明する。これに対し厚労省家庭福祉課の担当者は「内閣府の
指導状況などを踏まえ対応を検討する」としている。

 元会計検査院局長の有川博・日本大教授(公共政策)は「当該事業に関係のない
人件費は当然、補助の対象外。補助金の目的外使用を禁じた補助金適正化法に
抵触する可能性もある」と指摘している。

【武本光政】



記事元:毎日新聞2016年2月16日 08時00分
http://mainichi.jp/articles/20160216/k00/00m/040/126000c







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